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【徹底解説】トレカショップ経営成功の秘訣|売上構造と仕組み化で差をつける

トレカショップの売上を伸ばしたい店舗オーナー・運営者の方へ。

このページでは、カードショップの「売上や利益を安定して増やすための視点」と「すぐ実践できる改善策」をまとめています。

ポケモンカードや遊戯王などを扱うトレーディングカード市場は、年々拡大を続けています。
しかし、すべての店舗が順調というわけではありません。安定して売上を伸ばしている店舗がある一方で、集客や在庫に課題を抱える店舗も少なくありません。

この違いを分けるポイントは、店舗運営に「仕組み」があるかどうかです。
この記事では、売上の伸ばし方、属人化の解消、クラウドPOSなどの活用術を含め、実際の成功事例や数字も交えて紹介します。さらに、システム導入で、どのように業務が効率化され、経営が安定するのかも併せて解説します。


「今のやり方に限界を感じている」「経営改善のきっかけが欲しい」という方は、ぜひ最後までお読みください。

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1. トレカショップ経営に求められる視点とは?―市場の現状と成功への道しるべ


トレカ市場全体の成長が続く中で、どのような店舗が成果を上げ、どのような店舗が苦戦しているのか──。
まずは、トレカ市場の現状と、成功店舗に共通する経営視点を見ていきましょう。感覚に頼るのではなく、数値や仕組みに基づいて運営することが、継続的な売上と利益を生み出す鍵となります。

トレカショップ経営成功のイメージイラスト

トレカ市場は拡大中。ただし競争は激化している


・需要の高まりと新規参入の増加

ポケモンカードや遊戯王などの人気タイトルに支えられ、トレーディングカード市場は近年急成長しています。SNSでの拡散やコレクション・投資目的の購入者の増加により、カードショップを新たに開業する事例も目立つようになりました。

・成長市場ゆえの課題と競争激化

しかし市場の成長に比例して、フリマアプリや大手ECとの価格競争、相場変動への対応、店舗運営ノウハウの不足といった課題も浮き彫りになっています。カードが売れる環境は整っていても、それを“安定的な収益”につなげるには、戦略的な経営視点が求められます。

「売上=新規×単価×リピート」の視点で構造的にとらえる


実際に売上を伸ばすためには、どのような構造で店舗の収益が成り立っているのかを把握しておく必要があります。売上は単なる「結果」ではなく、分解して分析できる「構造」でもあるのです。

・売上は分解して把握する

店舗の売上を構成するのは、・新規顧客数・客単価・リピート率の3要素です。これらのどこに自店の課題があるかを見極めることで、改善の優先順位が明確になります。

・感覚ではなく数値で判断する

たとえば「お客様は来ているのに売上が伸びない」と感じるなら、客単価が下がっている可能性があります。一方、「リピーターは確保できているものの、新規顧客が少ない」と感じるなら集客方法の見直しが必要です。重要なのは、なんとなくではなく、数値や傾向をもとに判断する姿勢です。

成功店舗は“仕組み化”が進んでいる


歯車と手で表現された店舗仕組み化のイメージ

売れているトレカショップには、偶然ではない“共通点”があります。それは、感覚や勘に頼らず、業務を仕組みで回す体制が整っているということ。

特定のスタッフに依存せず、ツールやデータを活用して業務を標準化している店舗は、ミスの少ない安定した運営が可能になります。この章では、属人化を防ぎ、再現性のある経営を実現するための仕組みづくりについて解説します。

・属人化の排除と業務の標準化

売上が安定している店舗は、どこも共通して「仕組み」で動いています。特定のスタッフに依存しない運用体制が確立できているため、ミスや抜け漏れが少なく、業務の質が安定しています。

・POSやツールによる効率化

クラウドPOSシステムや査定支援ツールを導入することで、誰でも適正価格で買取査定ができるようになり、属人化の問題を解消できます。データで売上・在庫を管理できるため、改善の打ち手も見えやすくなります。

・再現性のある経営へ

仕組み化、効率化によって、「なぜ売れているのか」「どこを改善すべきか」を店舗に関わるスタッフ全体で共有できるようになります。これは、個人の経験や勘に頼らず、再現性のある店舗経営を可能にする大きな要素です。

2. なぜ「売れる店舗」と「伸び悩む店舗」に分かれるのか?


成長する店舗と伸び悩む店舗の分かれ道を示すイラスト

トレーディングカード市場は近年、国内外で急速に拡大しており、店舗数やプレイヤー人口も右肩上がりで増えています。
一般社団法人 日本玩具協会が2024年6月25日に発表した最新の調査結果(PDF) によると、2024年度の国内玩具市場規模は前年度比107.9%の伸びを記録し、1兆992億円と過去最高を更新しました。この市場の成長を牽引する最大の要因が、カードゲーム・トレーディングカード市場です。

2024年度のカードゲーム・トレーディングカード市場は前年度より250億円増となり、ついに3,000億円市場に達しました。これは、国内玩具市場全体の27.5%を占める巨大な規模であり、その存在感の大きさを明確に示しています。

引用:一般社団法人 日本玩具協会(https://www.toys.or.jp/toukei_siryou_data.html)

ジャンル別玩具売上比較グラフ(2023年と2024年のトレーディングカード・ホビー・知育玩具などの市場規模推移)
ジャンル別玩具売上比較グラフ

この目覚ましい成長の背景には、「ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド」や「ホロライブオフィシャルカードゲーム」等、新規人気タイトルの投入に加え、長年の人気を誇る「ポケモンカードゲーム」「デュエル・マスターズ」や「遊戯王OCG」、そして「ONE PIECEカードゲーム」といった主要ブランドの堅調な伸びがあります。

特に、単なる子ども向け玩具に留まらず、キダルト層(KidとAdultを組み合わせた造語で、子どもの心を持つ大人層)や、インバウンド層(訪日外国人客)からの強い需要を取り込んでいることが、市場拡大の大きな要因となっています。今後も、多様な層からの支持を得て、トレーディングカード市場の継続的な成長が見込まれています。

店舗の格差と売上を分ける2つの視点


市場が拡大する中、売り上げを大きく伸ばす店舗がある一方で、集客や在庫回転に課題を抱える店舗も少なくないのが現状です。この違いは何によって生まれるのでしょうか。この章では、店舗ごとに明暗を分ける以下の2つの視点に注目し、それぞれ具体的に掘り下げていきます。

・市場変化への対応力

・業務の柔軟性

市場環境の変化に適応できているか?


1.“店頭頼み”だけでは届かない時代に

かつては、駅近や人通りの多い立地に店を構えて、イベントやポスターでお知らせすれば、ある程度の集客が見込める時代もありました。ですが今は、SNSやGoogleマップなどを活用した「オンラインでの発信力」が、店舗運営の重要なカギになっています。

たとえば、X(旧Twitter)で新商品の入荷をいち早く知らせたり、Instagramでオリパ開封の様子を投稿したりすることで、「おもしろそう」「行ってみたい」と思ってもらえるきっかけが生まれます。特に若い世代は、まずネットでお店の雰囲気を見てから訪れる傾向が強く、こうした発信の有無で来店数に差が出ることも少なくありません。

実際、総務省が公表した「令和6年版 情報通信白書」では、10代〜30代を中心に、SNSを情報収集の手段として使う割合が年々増えていると報告されています。いまや、リアルの店舗でも「ネットの顔」が問われる時代だと言えるでしょう。

引用:総務省「令和年版 情報通信白書 データ集」(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/datashu.html)

2.変化の早さに、どう向き合う?

トレカ市場では、SNSや大会の影響により、特定のカードの価値が急騰・急落するのは珍しくありません。前日までは数百円だったカードが、翌日には数千円に跳ね上がる──そんな価格変動が日常的に起きています。こうした相場の変化に対応できない店舗では、買取価格が安すぎてチャンスを逃したり、逆に売価が高すぎて在庫が動かない、といったリスクが生じやすくなります。特にフリマアプリや大手ECとの価格差が露呈すると、顧客からの信頼にも影響します。


売上を伸ばしている店舗では、こうした相場に追従するために、

・クラウド型の査定支援ツール
・週次の査定見直しミーティング
・SNSトレンドの即時共有


といった仕組みを整えています。重要なのは「人の目」と「仕組み」の両方で、変化に対応できる体制を持っているかどうか。これは、もはや“勘”や“経験”だけでは追いつかない、トレカ経営の必須スキルといえるでしょう。

店舗運営の構造に柔軟性があるか?


1.特定スタッフに頼りすぎた運営体制になっている

価格設定や買取査定、商品登録といった重要な業務が、特定スタッフの経験や知識に依存している店舗では、担当不在時に業務が滞る、属人化により改善が進まない、といった問題が生じやすくなります。こうした状況は、業務の平準化と仕組み化が進んでいる店舗との差を広げる要因となります。

2.データの活用が業務判断に結びついていない

売上や在庫、来店者の推移といったデータを日常的に記録・分析し、意思決定に活かしている店舗ほど、適切な販促や仕入れの判断が可能です。一方で、データを「記録するだけ」に留めてしまっている店舗では、販促の改善点が見えにくく、施策が思いつきベースに偏る傾向があります。特に在庫回転率や利益率の低下に影響するため、データ活用の有無は経営の質に大きく影響します。

3.顧客との継続的な接点が不足している

単発的な来店ではなく、リピート購入につなげるためには、顧客との継続的な関係構築が必要です。LINE公式アカウントやSNSでの情報提供、来店特典やポイントカードの運用など、接点を持ち続ける工夫がない店舗では、常連客の定着が難しくなります。結果としてリピート率が低下し、集客コストが上昇するという悪循環に陥ることもあります。

成功店舗との違いはどこにあるのか?


成功している店舗の特徴を表すビジネスイラスト(顧客像・POS・SNS・データ分析)

1.顧客像に合わせた一貫性のある施策設計

「誰に」「何を」「どう売るか」が明確で、商品ラインナップやイベント、SNS投稿のトーンにも一貫性があります。ターゲットを絞ることで、結果として訴求力も高まり、無駄な施策が減ります。

2.ツールを活用して業務を標準化

クラウドPOSや買取査定支援アプリを活用し、誰でも同じ品質で買取査定や商品登録ができる体制を整えている店舗は、ミスも少なく効率的です。新人でも早い段階から一定レベルの業務が可能になります。

3.データを活かした意思決定ができている

「この商品が今週よく売れた」「この施策は効果がなかった」など、売上や来店データを根拠に改善の打ち手を判断しています。数字に基づく意思決定ができる体制が、長期的な安定経営につながります。

4.継続的な接点による顧客リピートの促進

LINE公式アカウントやSNSなどを活用し、キャンペーンや限定情報の配信、イベントの告知などを通じて顧客と継続的な接点を持つことで、常連客の定着率を高めています。リピート率の高い店舗は、こうした地道な取り組みを積み重ねています。

3.経営を強くする3本の柱――商品・顧客・仕組みの最適化戦略


市場変化への対応力や属人化の解消と並んで、継続的に売上と利益を伸ばす店舗には、共通する“強い構造”があります。この章では、トレカショップ経営の基盤となる「商品」「顧客」「仕組み」の3領域に分けて、実際に店舗が取り組んでいる改善策と導入しやすいツールを紹介します。

経営を強くする商品・顧客・仕組みの3本柱を表すパズル型イラスト

商品戦略:売れる品揃えと相場対応力の強化


1.売れ筋の把握と在庫回転率の意識

売上に大きく影響する要素に、需要のあるカードを適正なタイミングで仕入れられるかどうかがあります。
たとえば、ポケモンカードの「SAR(スペシャルアートレア)」はカテゴリ内で高額商品の在庫が継続的に売買されており、短期での販売効率が高い傾向にあります。

(参考:2025年7月時点:駿河屋[https://www.suruga-ya.jp/」での「ポケモンカード SAR」と検索した結果より傾向を確認)

2.相場変動リスクへの備え

トレカ市場の価格は極めて流動的です。大会での使用率、SNSでの注目度、公式再販の有無などにより、買取価格が1週間で2〜3倍に跳ね上がるケースもあります。相場情報は、大手トレカ専門サイトに加え、X(旧Twitter)上のトレンドや公式発表を毎日確認することで先読みが可能です。

3.オリパ・限定品など差別化商材の活用

既存商品だけでなく、ショップオリジナルのパック(オリパ)や、イベント限定の記念カードなど「ここでしか買えない商品」を作ることで、来店の動機付けが強化されます。近年はガチャ筐体やスロット型オリパも人気を集めており、販売単価と話題性の両立が可能です。

顧客戦略:集客からファン化までの導線設計


1.ターゲット層ごとの戦略設計

小学生・中高生・大学生・社会人といったターゲット層ごとに、反応するコンテンツやイベントの傾向は大きく異なります。たとえば、小中学生には「100円オリパ」や「親子向け大会」、社会人層には「高額カードの入荷速報」「買取強化情報」などが効果的です。戦略的なコンテンツ設計には、過去の購入履歴や接客メモの蓄積も役立ちます。

2.SNSとリアルイベントの連動

SNSでの情報発信と店頭イベントをセットで運用することで、集客の相乗効果が生まれます。たとえば、InstagramやTikTokでのパック開封ライブ配信→週末の店頭イベントで同シリーズの販売強化、という流れを作ると、購買意欲を刺激しやすくなります。

3.リピーター獲得の仕組み

ポイントカードやLINE公式アカウントを活用した情報配信、誕生日特典や購入ランクによるインセンティブ制度などを設けることで、顧客の継続率が高まります。特にLINEは「開封率が高く、即時性もある」として、多くの小売業で再来店促進の要として活用されています。

仕組み戦略:業務効率と属人化解消への仕組みづくり


1.手動から始める業務の「見える化」

最初から高額なシステムを導入せずとも、業務フローを整理するだけで改善できるケースは多くあります。たとえば、Googleスプレッドシートで「仕入れ日・仕入れ価格・販売予定日」を記録する、Slackでスタッフ間の買取ルールを共有する、などです。これにより属人化のリスクを減らし、共有財産としてのノウハウが蓄積されます。

2.クラウドPOS導入による標準化

一定の売上規模やスタッフ数を超えた段階では、MOOVのようなクラウドPOSを導入することで大幅な効率化が見込めます。在庫・買取・販売の一元管理はもちろん、リアル店舗とECの在庫連携、相場データとの連動など、手間とミスを減らす機能が揃っています。

3.小規模店でも導入できる省コスト改善策

「いきなりシステムを導入するのは不安」「まずは手間の少ないところから改善したい」という店舗も少なくありません。こうした場合でも、LINE公式アカウントによる自動応答メッセージの活用、Googleフォームによる買取予約・アンケート収集など、無料〜低コストで始められる施策は数多く存在します。これらの取り組みは、業務の簡易デジタル化として有効であるだけでなく、後々クラウドPOSなどの本格的なシステム導入へスムーズに移行するための“土台”にもなります。

後編はこちら:

実際の改善施策と販促ノウハウを解説

トレカショップ業務改善と販促戦略|売れる店が実践する仕組みと工夫とは?

まとめ:感覚から仕組みへ。勝ち続ける店舗経営の条件とは


トレカ市場は今後も拡大が見込まれますが、それに伴い店舗間の競争も激化していくことは避けられません。

売上を伸ばしている店舗とそうでない店舗の差は、「感覚に頼る運営」から「仕組みに基づく経営」への転換ができているかどうかです。

売上の構造理解、業務の属人化排除、データ活用、販促と顧客戦略の再構築。

一つ一つの施策が、目の前の売上だけでなく、持続可能な成長へとつながる基盤となります。


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